アトピー

  1. トップページ >
  2. アトピー

アトピー性皮膚炎とは

症状

アレルギーが原因となって、皮膚にかゆみや炎症を起こし、よくなったり悪くなったりを繰り返すことが多い皮膚の病気です。
肘の内側やおなか、首の後ろ側、膝の裏側に出る方が多いですが、背中や胸首の前側など色々な部位に出ます。

原因

さまざまな要因が重なり合って発症します。

  • アトピー素因(生まれつきのアレルギー体質)
  • 皮膚のバリア機能低下
  • アレルゲン(アレルギーの原因となる物質)に接する反応
     食物、ダニ、ほこり、カビ、花粉、動物の毛やフケなど
  • アレルゲン以外の刺激で起きる皮膚炎
    汗、衣類による摩擦、乾燥、ひっかき傷、「洗剤」など日用品、化粧品など
  • 皮膚炎が悪くなる要因
    局所の刺激、寝不足、過労、ストレスなど

アトピー性皮膚炎の治療

外用薬(塗り薬)

ステロイド薬が炎症や痒みのある状態では必ず必要です。大目に塗布して早く痒みと炎症が軽快することを目指すべきです。同時に保湿薬を使って皮膚の過敏性亢進を押さえ、皮膚のバリア機能改善を目指し、新しいアレルギーの発生を押さえます。

内服薬(飲み薬)

外用薬と同時に局所に加えて全身的なアレルギー反応を押さえて、痒みなどの症状を改善し、皮膚刺激を軽減することを目指します。

ダニアレルギー治療

近年、ダニに対しては舌下免疫治療が始まっています。詳しくは→

食物アレルギー治療

人の免疫システムでは、食べ物は体の維持に重要な為、腸に入ったものに対してはアレルギーを起こさないで、栄養として吸収するように設計されています。その仕組みを乗り越えてアレルギーを起こしてしまうのが食物アレルギー患者さんです。

腸粘膜の状態に何らかの原因があり、たんぱく質(アレルギーを生じる相手)のままで超粘膜を通過して体内に侵入・吸収されることと関連があり、その環境には腸内バクテリアの分布が関係している、というデータも発表されているようです。 食物に免疫反応を起こすと、皮膚を含めて炎症が連鎖的に引き起こされ、かゆみや発赤、蕁麻疹などを生じ、乾燥し荒れた皮膚の状態を起こすことがあります。 舌下免疫治療以外には現在試みられている治療は、

  1. 皮下免疫治療:皮下注射で少量ずつアレルギー原因物質を注射し、徐々に反応を弱めていく方法
  2. アレルギーを起こす原因の食べ物を少量ずつ口から食べさせながらアレルギーを解除していく脱感作法

があります。
生命の危険もあるアレルギーですので、決められた施設でのみ行われており、皮下免疫治療は入院が必要です。

基本はステロイドの外用薬と皮膚の保湿保護外用薬、内服抗アレルギー薬の組み合わせです。皮膚の炎症が改善し痒みや赤みがなくなったら、皮膚の状態がすべすべになるまでは毎日続行してください。すべすべになったら、血液検査を受けてもらいます。結果が良好で皮膚の炎症が治まっていることを確認できましたら、ステロイドの外用薬だけを減量し、1週間に1日だけ曜日を決めて塗布を継続してもらいます。