動脈硬化
アンチエイジングの考え方
“人は血管から老いる”という言葉をご存知ですか?
いつまでも若々しくある為に、いかに血管が大切か、ということがお分かりだと思います。
血管を守るにはどうしたらいいのでしょうか。
血管を標的とした=血管が障害を受ける病気には、高血圧・脂質異常症・糖尿病・メタボリックシンドロームなどがあり、これらを予防すれば血管は守れます。
これまでに説明した糖尿病は、血管をターゲットとした最も有害な病気の代表です。血管で最も重要な役割のある内皮細胞には、血糖値が上がる事で活動が停止し仮死状態に陥るという悪影響があります。
長く続く高血圧も同じように血管内皮細胞の働きを障害します。
全て血管が標的になります。脂質異常症も血管を攻撃する因子です。
これらの病気が重なると更に何十倍も血管がやられやすく、老化が進んでいくことになります。
こんな方が動脈硬化になりやすい
- 血管の内皮細胞がやられると動脈硬化になる
- 糖尿病が一番ひどい
- コレステロールが高い
- メタボリックシンドローム・肥満
- 脂肪肝・内臓脂肪がある
- 高血圧症
当院での治療
血管の内皮細胞を保護して、破壊されないように治療することが基本です。
糖尿病の血糖コントロールを行います。(食後高血糖が悪影響を起こす為。)
悪玉コレステロールを下げて、善玉コレステロールを高くし、中性脂肪をチェックします。
メタボリックシンドローム・肥満は危険因子です。食事習慣の改善を行い、運動や薬で対処します。
脂肪肝・内臓脂肪についてエコーの検査でチェックし、運動・食事・薬で治療します。
高血圧症のコントロール
高脂血症・脂質異常症
コレステロール・中性脂肪が高い人は多いですね。高齢の女性では、閉経後に急速に心筋梗塞の危険が高くなりますが、その原因のひとつがコレステロールの上昇による動脈硬化です。
食事から摂るコレステロールは血液中のコレステロールの一部に過ぎないので、お肉や脂をほとんど食べない人でもコレステロール値が高くなる場合があります。
このような方がいくら食事療法をしても、もともとあまりコレステロールは食べていないので効果は少ないと言えます。むしろ、お肉もバランスよく食べるべきとも言えましょう。
これまで意外に注目されなかったのが、中性脂肪です。夜に余分なカロリーを摂り過ぎると、体は余ったエネルギーを全て中性脂肪に変えて筋肉や組織に蓄えます。中性脂肪の過剰状態では肝臓や臓器に脂肪沈着が起こり、さまざまな病気を引き起こします。
こんな方が高脂血症になりやすい
高齢女性:女性ホルモンの減少に関連して、閉経後の女性にコレステロールが高い人が目立ちます。
- 親族で、コレステロールが高い人がいる方
- 若くして心筋梗塞を起したり、脳梗塞を起したりした人が親族にいる方
- よくアルコールを飲む方
- 晩酌程度でもほとんど毎日飲んでいる方
これらの内容に当てはまる方は、ご注意ください。
当院での治療
- ほとんどの人が食事の偏りは少なく、食べ物では改善の余地が少ない場合が多いです。
- 炭水化物の過剰摂取や、夕食へのカロリーの偏り、アルコールの量や回数などを適正な範囲にしてもらいます。
- 肉類を好まれる人には、あわせて野菜をたくさん食べてもらいます。
- コレステロール・中性脂肪以外の動脈硬化関連脂質について測定し、リスクを評価します。
- 脂質異常の種類により薬剤を選択し、定期的に血液検査を行って効果を見ていきます。
- 脂肪肝・内頸動脈エコー検査、血管年齢検査を定期的に行い、治療効果を調べていきます。
専門外来のご案内
家族性高コレステロール外来
専門外来時間 土曜日 午前
※予約制となっておりますので、ご希望の方は当院までご予約をお願いします。